
この記事で学べること
本記事では、研究計画書を作成する際に必要な基本構成や記入時のポイント、注意点について解説します。さらに、研究計画書の質を高めるためのおすすめ書籍も紹介するので、大学院進学を目指す方はぜひ参考にしてください。
社会人として大学院を目指す際、研究計画書の作成は合否を左右する重要な要素の一つです。特に大学院側は、応募者が明確な研究テーマを持ち、それをどのように学術的に掘り下げるかを重視しています。本記事では、研究計画書を作成する際のポイントや注意点、おすすめ書籍について詳しく解説します。
研究計画書とは?
研究計画書は、大学院で行う研究の目的や方法、意義を明確に記述する書類です。審査委員に対して、自分がどのような問題意識を持ち、どのようなアプローチで研究を進めるのかを論理的に説明することが求められます。
※大学院の面接は研究計画書をベースに進められます。
このことはまた別記事で書きます!
研究計画書の基本構成
一般的な研究計画書には、以下の要素が含まれます。
- 研究テーマ:何を研究するのかを簡潔にまとめる。
- 研究背景・目的:なぜそのテーマに取り組むのか、研究の意義を説明する。
- 先行研究のレビュー:これまでにどのような研究が行われているかを整理し、自分の研究の位置づけを明確にする。
- 研究方法:どのような方法やデータを用いて研究を進めるのかを具体的に記述する。
- 期待される成果:研究の結果としてどのような貢献ができるのかを示す。
- 参考文献:研究の根拠となる書籍や論文をリストアップする。
研究計画書作成の段取りとスケジューリング
研究計画書を効率的に作成するためには、以下のような段取りとスケジュール管理が重要です。
- テーマ選定(1〜2週間)
- 興味のある分野や社会的な課題をリストアップする。
- 先行研究を簡単に調査し、研究の方向性を決める。
- 研究背景・目的の整理(1週間)
- 研究の必要性を整理し、目的を明確にする。
- 先行研究を踏まえた研究の独自性を意識する。
- 研究方法の選定(1〜2週間)
- 具体的な研究手法を検討し、実行可能性を確認する。
- 使用するデータや資料の収集方法を計画する。
- ドラフト作成(2週間)
- 研究計画書の各項目を埋めていく。
- 誤字脱字や論理の一貫性をチェックしながら書く。
- 添削・フィードバック(1〜2週間)
- 指導教員や信頼できる人に読んでもらい、意見をもらう。
- 必要に応じて修正を加える。
- 最終チェック・提出準備(1週間)
- フォーマットや文字数制限を再確認する。
- 誤字脱字を修正し、清書する。
- 提出期限に余裕を持って提出する。
記入時のポイント
- 論理的に構成する:一貫性のあるストーリーを作り、読み手に伝わりやすくする。
- 具体的なデータや事例を盛り込む:抽象的な説明ではなく、具体的な事例やデータを活用する。
- 専門用語を適切に使う:過度な専門用語の多用は避けるが、研究分野に適した表現を使用する。
- 簡潔にまとめる:冗長にならないように、簡潔かつ明瞭な文章を意識する。
- 誤字脱字をチェックする:正確な表現を心がけ、ミスを防ぐ。
- 大学ごとのフォーマットや文字数制限を確認する:大学によってはフォーマットや文字数の制限が設けられていることがあるため、事前に募集要項を確認し、指定された形式に従うことが重要。
おすすめの書籍
📖 『情報生産者になる』(著者:上野千鶴子) → 学術的な文章を書く際の考え方や、論理的思考を身につけるための必読書。(個人的に一番勧めたい!)
📖 『リサーチ・ライティング入門』(著者:井上逸兵) → 研究計画書や論文を書く際に役立つ、アカデミックライティングの基本が学べる。
📖 『大学院留学のための研究計画書の書き方』(著者:佐藤誠) → 研究計画書を作成する際の具体的な手順や、評価されるポイントが解説されている。
📖 『学術論文の技法』(著者:戸田山和久) → 研究の進め方から論文執筆まで、学術的な文章作成の基礎が詰まった一冊。(長らく論文を「書く」ことをしたことがない人におすすめ!)
まとめ
研究計画書は、大学院入試において極めて重要な書類であり、慎重に作成する必要があります。研究テーマを明確にし、論理的かつ具体的に記述することが求められます。また、参考文献を適切に活用しながら、説得力のある内容に仕上げましょう。
働きながら出願の準備をするためには、中途半端な状態で出願書類を提出する羽目にならないように
段取りをしっかりと計画・実行しましょう。コツコツと仕上げていけば、どんなに忙しくても間に合います。
さらに、大学ごとに求められるフォーマットや文字数制限が異なるため、事前に募集要項を確認し、適切な形式で作成することが重要です。本記事で紹介した書籍を活用しながら、質の高い研究計画書を作成し、大学院進学の第一歩を踏み出してください。
皆様の受験の一助となれますように。
HALU
HALUの自己紹介
社会人大学院生として、国内MBAを修了し継続して博士後期に進んで研究を継続しているHALUです!これまでの経験を通して自分なりに学んだことが誰かの役に立つといいなと思い、このブログを作りました。よければ時々覗いていただけると嬉しいです♪
HALU
コメント