専門職大学院(経営学系)について知ろう

専門職大学院

「オンラインサロン」「専門職大学院」「通信教育」「オンライン学習コミュニティ」など、社会人になってから学ぶための選択肢が多様化してきましたよね。一方で、「実際に行ってどうなのか」「自分にとって有益なのか」などの情報はあまり多くなく具体的に創造するのが難しかったりもします。

本記事では、その中でも国内MBAとも呼ばれる経営学を学ぶ専門職大学院を目指されている方に私が知っている情報や経験談を中心にお伝えしていきます。現在大学院受験を検討している方、行ってみたいけど実際どうなの?と思っている方に役立てていただければ嬉しいです。
※この情報はあくまで個人の経験談が入ります。ご了承ください。

この記事でわかること
✔️ 専門職大学院について
✔️ 実際に通っているのはどんな人たちか
✔️ キャリアの役に立つのか
✔️ 費用はどのくらい必要か

専門職大学院について


まず最初に、専門職大学院がそもそも何かということを書いておきます。

専門職大学院は、理論と実務両方の側面から教育が行われることが基本であり、
少人数で事例研究や現地調査などを通して高度な専門的知識、能力を備えた『高度専門職業人』を養成することが期待されていいます。専門職大学院の特徴として、研究指導や論文審査は必須とされていないことが挙げられます。学校によりますが、学術研究や論文の書き方指導にはそこまで力が入れられていない場合もあります。
参照:文部科学省 https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/senmonshoku/index.htm

私の通った専門職大学院の場合は、学術論文の書き方の基本を少し教えていただいて数十ページ程度の論文を提出することが最終課題として課されました。短期間で慣れない作業を行いましたが、普段学術論文を書く機会などないのでとても良い経験を得られたと思っています。

専門職大学院は夜間のみだったり、週末だけだったり、学校によって様々なカリキュラムが用意されています。自分自身が学びたい分野や移動距離・時間、仕事の状況等を鑑みながら選ぶことが大切です。

私の場合は、授業は土曜のみでしたがフィールドスタディがある時は日曜日も学校に行きました。また、グループ課題が出ている時は平日の仕事終わりにオンラインでミーティングを夜中までしていました。更に、個人課題も出されます。進み具合によっては、連日ミーティングになることもあるので仕事が忙しくなる時期は正直しんどかったです。でも、しんどいのは一瞬なので、山場を乗り切ってしまえばなんともないことかもしれません。

実際に通ってる人はどんな人たちなのか

実際に通っているのは20〜60代まで様々なキャリアを積み上げて来られた方と一緒に学ぶことができます。男女比率に関しては、男性が大半で私の時は9割男性、女性は私のみという状況でした。
入学時は、同世代&同性の繋がりを作りたいなと期待していたのですが求めていた繋がりは作れなかったです。ちなみに、大学によって比率も異なりますし、女性の入学者数は毎年異なりますのでこの限りではないですがその当時は同性はいないのか…と落胆したことを覚えています。

キャリアの役に立つのか

専門職大学院修了後、実際にキャリアに役立つかについては人それぞれだと思います。
私の場合は、専門的な知識を取得することと修士の学位を獲得して博士後期課程に進学することが最終目的だったのでその部分の目的は達成できました。また実際に実務の中でも、授業内で学んだ内容や得られた新たな視点は役になっていると実感しています。また、自分とは違う領域にいる人たちと繋がりを作るという意味で、専門職大学院への進学は有益だったと感じています。

また、専門職大学院を修了していることは履歴書にも記載できるので専門的知識を有しているという証明にはなります。専門職大学院で取得できる学位の名称は学校によって様々ですが、大体「○○修士(専門職)」という形で表記されます。

正直にいうと、学校で習う内容は自分が興味を持ち書籍を読み漁れば知識としては習得できるものが多いです。ただ自分で書籍を選んだ場合、視野が狭くなることが懸念として挙げられます。また自分から深く考えて書籍を読むという作業をしない限り、表面上の部分しか理解できないという欠点もあります。世間では国内MBAに批判的な意見を持っている方も一定数いらっしゃいますが、自分だけで学ぶより誰かから学んだり誰かと一緒に学べて切磋琢磨できるという点では専門職大学院に通う価値はあると思っています。

誰かと一緒に学びながら、専門的知識を持った教授の方々から学び、専門的に知識を深めたいという意欲がある人にとっては、キャリア充実の選択肢の一つになると思います。但し、かなり短いスパンで授業が行われるため、知らなかったフレームワークなどを一通り学べましたが実務でどのようにその知識を生かすかどうかは自分自身にかかっています。。

個人的に、博士後期課程に進むという目標が別にあったため専門職大学院に通ったことでやっと経営学という学問を学び、探究するためのスタート地点に立てたという心境でした。
博士後期課程に進むのになぜ専門職大学院への進学を選択したのか、専門職大学院から博士後期課程に進むにあたってのメリット・デメリットは別記事でご紹介したいと思います。

実際通ってみて、どうだったか

実際に通った結果、専門職大学院に通ったことは自分にとって糧になっていると思います。
普段生活をしていたら絶対に出会わなかったであろう方々に出会えたことを初め、上記でもすでに述べていますが自身の視野が広がったことが専門職大学院に通って一番良かったことだ思います。

ちなみに私は自宅から3時間圏内の学校に通いました。自分が住んでいる地域にも大学院はあるのですが、専門職大学院ではないタイプの大学院でかつあまり自信が興味を持てるカリキュラム内容ではなかったので選択しませんでした。

毎週週末に学校のあるエリアに通う生活をしましたが、最後の方は移動がしんどくなっていたのが正直なところです。(私は高速バスで移動をしていたのですが、バスに乗るのが苦痛になっていました…)もし近くに自分の学びたい分野の専門職大学院があるのであれば、近い方を選ぶことを個人的にはお勧めします。
 

費用はどのくらいかかるものか

専門職大学院に通う場合、入学金、授業料(前期・後期)、その他諸費用が基本的にかかってくる費用です。これらの金額は、各学校によって異なるためオンラインで公開されている情報を確認してみてください。

授業料の目安をまとめてみました。

国立入学金28万2000円、授業料53万5800円程度
公立国立に準じる額、または多少安い程度
私立入学金は20~30万円が相場、授業料は年額50~150万円あたりが多い
私立専門職大学院(法科大学院除く)70~260万円程度
法科大学院(私立)90万円~200万円程度

上記以外にも、パソコンを持っていないならパソコン本体、Office365などのソフトウェア、書籍、を購入する費用等が必要となります。教授陣が色々と参考書籍を教えてくださるのですが、新品を購入すると1冊2,000円ほどかかってくるものが大半だったので専門職大学院に通い初めてから中古を選ぶようになりました…

まとめ

専門職大学院は理論と実務両方の側面から教育が行われることが基本とされており、夜間のみや週末のなど学校によって様々なカリキュラムが用意されています。

専門職大学院に通う1番のメリットは普段とは違う人たちと出会えることと自己勉強だけでは得ることのできない視野を獲得することができるという点が挙げられます。
実際に通っている人たちの年代は幅広く、働かれている業種も様々です。普段とは違う人たちと繋がることができる絶好の機会を専門職大学院に入ることで得ることができます。

一方でキャリアの役に立つかどうかについては、人それぞれであり専門的に知識を深めてキャリアに活かしたいという人には有効ですが専門人材になりたいというわけではないのであればあまり有効な選択肢ではありません。自分の将来像も見据えた上で、専門職大学院に進むかどうかを決めることが重要です。

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